脊髄刺激療法とは、脊髄に微弱な電流を流すことにより、痛みをやわらげる治療です。患者さんご自身が刺激装置を操作し、いつでも自分で痛みをコントロールすることができるようになります。
脊髄刺激療法(SCS)の主な対象疾患
SCSは、神経の異常による痛みや血流障害による痛みなど慢性難治性疼痛に効果があると言われています。
メリットと期待される効果
メリット
- 刺激電極のみ挿入して行う試験刺激(トライアル)で、ご自身で効果を確認できます。
- もし、試験刺激で効果が感じられない場合や治療が不要になった場合は、元の状態に戻すことができます。
- 患者さんの生活スタイルに合わせた複数の設定が可能で、痛みの変化に伴いご自身で刺激の調整が可能です。
- 痛みがやわらぐことでこれまで服用していたお薬の量を減らし、副作用の軽減が期待できます。
期待される効果
痛みが半減程度になれば効果があるとされています。痛みを軽減することで活動的な生活が送れるようになることが期待できます。
注意事項
刺激装置が植込まれていても通常の日常生活に支障をきたすということはほとんどありません。しかし、一部の機器の使用や治療法の併用で刺激装置が影響を受けることがありますので注意してください。
治療にかかる費用
脊髄刺激療法は健康保険の適用となっており、治療費が一定の限度額を超える場合、高額医療費制度を利用することができます。
※自己負担額は年齢や所得、医療費の金額によって異なります。詳しくはご加入の健康保険組合やお住まいの自治体にお問い合わせください。